引きこもり発達障害プログラマーのブログ

発達障害当事者が日々の生きづらさ解消のためのことを考えるブログ

引きこもりながらエンジニア養成機関42東京の入学試験を受けたときの記録

今年の9月終盤〜11月頃までブログの更新が途絶えてましたが

その間何をしていたかというと。

 

エンジニア養成機関42東京の入学試験Piscineを受けてました。

 

 

42tokyo.jp

 

  • 学費完全無料
  • 学歴、経歴不問

教師不在で生徒同士が学び合う異色の学校です。

プログラミングやIT技術を学ぶことができます。

 

試験を受けた理由はいろいろありますが

このブログにWebエンジニアになるまでのあれこれを書いて

改めて振り返ってみて、思い切って学び直しをしたくなったこと。

それと、未経験からITエンジニアになりたくてもなれない人が多い状況

(特に障害者雇用だと)などを考えて、そんな現状をなんとかしたいと思ったこと。

あとは前々から42のことが気になってたこともあって受験を決意しました。

 

 

最初に試験結果

で、どうだったかと言いますと落ちました。不合格でした。

結果に納得してるのでこれで良かったと思ってますが

協力してくれた人たちや応援してくれた人たちには申し訳なかったです。

大変な試験だったので協力や応援は本当に助かりました。

ありがとうございました。

 

どんな試験なのか

試験は一次試験と二次試験に分かれてます。

一次試験のWebテスト、二次試験のPiscine。

一次試験は落ちても時期ごとに再チャレンジできますが

二次試験は一生に一度しか受けることはできません。

4週間にも渡って行われる過酷な試験です。

 

私が受けた2022年10月の試験はオンラインで行われ

引きこもりながら受けることができました。

 

事前準備や試験中の記録はnoteにも書きました。

 

note.com

 

ここにはnoteに書ききれなかったこと、

発達障害の特性を考えて

対処できたこと、対処できなかったことをメインに書いていきます。

 

対処できなかったこと

体調管理

一番はこれですね。とにかく体調管理が下手すぎました。

私は元々セルフモニタリングが苦手で、疲れを感じにくいんですが(疲労鈍麻)

その特性がモロに出て試験のことで頭がいっぱいで

自分を気遣うことができてなかったです。

 

緊張、不安、寒暖差、気圧変化など様々な要因からくる疲れに

対処しきれなかったです。

1週間や2週間ならなんとかなったかもしれませんが

4週間も休日なしに続くとなると厳しかったです。

私以外にも頑張りすぎて後半体調を崩してしまう人がいたので

体調管理はすごく重要でした。

 

コミュニケーション面

普段「知らない人と話すの無理!」と言いまくって

人と話すことを極力避けて生活してますが、ものすごく頑張って話しました。

とはいえ、人と話すことが苦手なのは変わりない状態。

普通の人のように振る舞おうと無理しすぎてすごく疲れてました。

 

また、いざ話をするとなるとものすごく緊張してしまって

話す前に何度もトイレに行ったり、落ち着きなく動き回ったり

吐きそうになったり、お腹が痛くなったり・・・

話すたびに必死に力を振り絞って話しました。

4週目くらいになると慣れてきて比較的平気になりました。

 

しかし、話すこと自体に慣れてはきても遠慮してしまい

分からないことがあっても「分からない」とはっきり言うのが難しかったです。

頑張って説明してくれてるのに分からないことを分からないと言うことが

本当に難しかったです。

 

それから、吃音、緘黙の特性で発声に困難を感じることがあります。

症状が出ていない時も意識してしまうことはあったので

ストレス要因になっていたと思います。

 

感情のコントロール

アンガーマネジメントができてなかったです。

知識として知ってましたが、実践となると違いました。

感情のコントロールができずめちゃくちゃつらくて

怒ったあと自己嫌悪でものすごく泣きました。

軽くうつ状態のようになり、食欲が全くない日もありました。

メンタルの振り幅が大きかったです。

 

普段はあまり意識してなかったです。試験に参加しなければ

感情のコントロールが下手なことに気づけなかったです。

 

食欲低下

試験期間中はずっと食欲が湧かず、あまり食べられませんでした。

その反動か分かりませんが、終わった後1ヶ月くらいお菓子を爆食いしてました。

 

 

対処できたこと

TODO管理、スケジュール管理

事前準備で100円ショップで付箋を大量買いし

やることリストを作って徹底的にTODO管理、スケジュール管理をしました。

 

その準備の甲斐あってか試験本番でも抜け漏れはほとんどなかったです。

試験中はスケジュール管理が大事だったのでやっておいて本当に良かったです。

 

TODOとスケジュールの管理の習慣が身についたおかげで

仕事でも役に立ってます。

 

睡眠時間の安定

睡眠時間が安定しない、朝が苦手なのは発達障害あるあるだと思います。

私もなかなか寝付けない、朝だるいことがよくあります。

 

そこで、睡眠の質を高める乳酸菌飲料を試してみました。

 

www.asahiinryo.co.jp

 

これが大正解。

いつもは朝だるいのに飲み始めたら目覚めがスッキリして

毎日6〜7時間睡眠で安定しました。

本気でQOLが上がります。

(乳酸菌は人によって合う合わないがあります。

まずは何日か試してみることをおすすめします)

 

視覚過敏対策

視覚過敏で眩しい光が苦手です。

普段からMacの設定を以下のようにしてます。

  • ライトモード
  • Night Shift
  • 明度暗め

これをやらないと翌日目を開けるのがつらいほど目が痛くなって

パソコン使うどころではなくなります。

長時間パソコンの前に座っていたので、いつもより画面を暗くしてました。

 

メモをとる

やることリストとは別によくメモを取りました。

私は比較的ワーキングメモリが弱いタイプです。

何か気になることがあるとそれで頭の中がいっぱいになってしまい、

複数のことをしたり考えることが苦手です。

 

自分の考えや気持ちを書き出すことで頭の中が整理されてスッキリしました。

 

試験を受けて良かったと思った点

ここからは試験を受けたことで身についたこと、良かったことについて

まとめます。

 

学習習慣、学習意欲の継続

事前準備の段階から仕事が終わったあとや休日に学習時間を確保して

学習を続けてました。

そのおかげで学習の習慣が身につきました。

今は新しい目標に向けて色々やってます。

 

分からなかったことが分かった

互いに教え合うシステムなので当然自分が教える立場になることもありました。

そんなとき、質問に答えることができないことがあって

コードが書けるからなんとなく分かった気になっていたことでも

深掘りするほど理解してないことに気づけました。

これは自分が教える立場にならなければ気づかなかったことです。

 

コミュニケーション面

普段は知らない人と話すのは無理ですが、思い切って逃げずにトライを続けた結果

以前よりは人と話すことに前向きになれました。

 

最初こそつらいこともありましたが、諦めずに続けたことで

最後は「楽しかった!」で試験を終わることができました。

 

滑舌が悪かったり、吃音、チックなどお聞き苦しいところも多々あったと思いますが

そんな私に対しても時間をかけてじっくりと話し合いをしてくれた人たちがいました。

本当に感謝しています。

 

試験前は仕事の打ち合わせ前に人と話すのが嫌すぎて

本気で具合が悪くなることもありましたが

試験後はだいぶ軽い心持ちで打ち合わせに臨むことができてます。

 

エンジニアの仕事は設計などの打ち合わせの機会が多かったり

仕事外でも勉強会などのコミュニティに所属してる人が多かったり

結構人と話すことがあります。

 

エンジニアとしてだけでなく、社会生活する上で成長できたと思います。

 

最後にまとめ

受験料無料、経歴不問で受けることができる試験。

素晴らしかったです。

私が学生時代の頃はまさか自分が40代にもなって

学校の入学試験を受けることになるとは夢にも思ってなかったです。

受験生は学生さんが多いのかな、と思ってましたが

私と同じ年代の人もちらほらいました。

 

普段引きこもっていると生活が単調になりがちですが

試験に挑んだことで変化が起こり、生活が変わるきっかけになりました。

受けてみて良かったです。

 

私が受けた2022年10月の試験はオンライン開催で

引きこもりながら試験を受けることができました。

が、11月以降はオンライン開催が廃止され

試験を受けるためには校舎に行かなければならなくなりました。

 

「引きこもりながらでも、お金がなくてもエンジニアを目指せる!」と言う内容で

この記事を書く予定でしたが

もう引きこもりながら受けることはできなくなってしまいました。

 

けれど、エンジニアを目指す人にとって有意義な試験であることは変わりありません。

「引きこもりからプログラミングの勉強して

ITエンジニアになって人生逆転したい!」と

考えている人にはまさにうってつけの試験だと思います。

海外の42生の中にはGAFAM企業に就職できた人たちもいるようです。

 

私と同じ時期に試験を受けた人たちの中には地方在住の人も多かったですし

色々な人が参加しやすくなると思うので

またオンライン開催が行われることを切に願ってます。

 

 

最後にこちら・・・

一次試験Webテストをスルーできる方法があります。

 

terminal-game.42tokyo.jp