引きこもり発達障害プログラマーのブログ

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引きこもりプログラマー日記14

Webエンジニアになるまでにやったこと、今回は就職活動編です。

 

就職活動!辛いです。

 

元々アピールなどが苦手で、

学生の頃はとにかく就活したくなくて逃げ続けてました。

 

私はいわゆる就職氷河期世代です。

当時の就活学生には様々な困難が待ち受けていました。

集団面接、圧迫面接、何十社受けても受からない、受かったとしてもブラック企業

そんなのが嫌すぎて、就活は最初から諦めて派遣やアルバイトで誤魔化してました。

 

当時は第二新卒なんてありません。

中途採用は正社員経験3年以上の求人ばかり。

新卒採用を逃した者に待ち受けていたのは、正社員になる道が断たれた現実でした。

 

そんなこんなでこれまでまともに就職活動をしてこなかった上に

正社員経験がないため、就職活動をすること自体に抵抗がありました。

しかし、就労移行支援の目的は就職すること。就活しないわけにはいきません。

 

出社したくなさすぎて在宅勤務を希望している旨を

就労移行の職員さんに伝えたところ、

今はコロナ禍の影響で(2021年当時)

求人が少ないから早めに就活を始めたほうがいいと言われました。

 

就活したくないけど、やるか!

コロナ禍の影響でオンライン面接が増えていたことが後押ししてくれました。

 

 

就職エージェントサービスに登録

障害者雇用を目指していたので、障害者向けのエージェントに登録しました。

時期は2021年1月から6月くらい。

コロナ禍の影響で求人が少ない時期でした。

 

条件は

  • 在宅勤務ができること
  • 事務かプログラミングを活かせる仕事
  • できれば時短勤務希望

 

at GP

www.atgp.jp

 

登録したすぐにメールで連絡があり、

次の日あたりにオンライン通話で少し話しました。

紹介できる仕事はないとのことでした。

 

DIエージェント

di-agent.jp

 

こちらも登録してすぐにメールで連絡があり、

次の日あたりにオンライン通話でこれまでの経歴など長々質問されました。

紹介できる仕事はないとのことでした。

 

dodaチャレンジ

doda.jp

 

こちらも登録してすぐにメールで返信が来ました。

1年以上前のことであまりよく覚えていませんが、

dodaチャレンジさんは確かオンライン通話なしで

メールのみの返信だったはずです。

紹介できる仕事はないとのことでした。

 

LITALICO仕事ナビ

snabi.jp

 

登録してすぐは何の連絡もありませんでした。

1年くらい経った後に電話で連絡があり

「紹介したい仕事がある」と言ってきましたが

その時は既に仕事を始めていたのでお断りしました。

 

 

コロナ禍で求人数の減少、在宅勤務の求人が少ないなど

色々な原因があったとは思いますが、

立て続けに紹介していただけなくてかなり凹みました。

 

また、これまでの自分の経歴のぐちゃぐちゃを改めて確認し、

前職のことを詳しく聞き取りされて、かなりメンタル的に辛かったです。

 

一時期は何もしていないのに涙が流れたり、

食欲がなくなり、食べ物を見るだけで吐き気がしました。

抑うつ状態が再発したのかもしれません。

 

無理しない方がいいと就労移行の職員さんに言われて、

就職活動は少しお休みしました。

 

就活用ポートフォリオを作成

履歴書を見るだけで鬱々とした状態でした。

気分を変えるために

エンジニア転職に重要とされるポートフォリオを作成することにしました。

 

ポートフォリオとは、自分の持っているスキルを伝えるための成果物のことです。

私はそれまでプログラミングの勉強はインプットが中心で、

成果物はあまり作ってきませんでした。

 

作ろうと思っても、どういうものを作ればいいのかさっぱり分からず

かなり難航しました。

 

同じ就労移行にお世話になっている人のポートフォリオサイトを

見せてもらったりしましたが、その人はWebデザイナー志望だったため

ちょっと傾向が違うため参考にはなりましたが、いまいちピンとこなかったり。

 

自分で「エンジニア ポートフォリオ」などで検索して

何とかイメージを掴み、手探り状態で1から全部自分の力で作り上げました。

 

時間がかかり、(確か3ヶ月くらい)拙い内容でしたが

誰かの真似ではない成果物が出来上がったことで自信につながりました。

 

ポートフォリオサイトに使った技術

 

Webサイト、JavaScriptで簡単なタイピングゲームを作りました。

ポートフォリオサイトに加え、PythonでRPAみたいなものを作って

Githubに上げたりもしました。

 

ポートフォリオサイトを作るにあたって

  • シンプルで見やすいこと
  • jQueryやVue.jsを学んだ内容を活かすこと
  • 発達障害の視覚過敏の人が見やすいよう優しい色使いにすること

などの工夫をしました。

 

履歴書を書く、面接練習など

しばらくポートフォリオ制作に集中し、メンタルがだいぶ落ち着いたので

就職活動を再開しました。

 

履歴書を書いて就労移行の職員さんに添削してもらったり、

面接の練習を始めました。

面接練習は大体週1回か2回くらいのペースで行っていました。

 

求人サイトで検索

エージェントには仕事を紹介していただけなかったので

その後、求人サイトで地道に探しました。

引きこもりながらでも求人サイトの検索くらいならできます。

 

時にはプログラミング学習で身につけたWebスクレイピングを使いながら

こまめにチェックしました。

 

ハローワークインターネットサービス

www.hellowork.mhlw.go.jp

 

意外と穴場です。

求人に応募するにはハローワークに行って手続きする必要がありますが

その手間があるぶん競争率は低いかもしれません。

 

一昔前はハローワークの求人=ブラックのようなイメージがありましたが

最近は随分改善されているようです。

 

完全在宅勤務の求人もそこそこあります。

 

 

クローバーナビ

www.clover-navi.com

 

転職フォーラムや会社説明会(オンラインあり)など

イベントがよく開催されてます。

サイトから簡単にエントリーできます。

就活マニュアルなどのお役立ち情報もあり、ざっと目を通しておくと良いです。

 

atGP

www.atgp.jp

 

エントリーする際にかなり細かく必要事項を書かされますが

それを後に履歴書の書き方などに活かすことができ、就活に役立ちました。

 

スカウト登録をしておくと結構頻繁にスカウトが来ます。

 

dodaチャレンジ

doda.jp

 

エージェントには仕事を紹介してもらえなかったので、

求人検索で地道に仕事を探しました。

 

indeed

jp.indeed.com

 

一般向けが主ですが、障害者雇用の求人もあります。

求人数が多く探すのが大変でした。

Web履歴書を書けば簡単に応募できます。

 

マイナーリーグ

mlg.kaien-lab.com

 

就労移行支援のKaienさんの関連サイトです。

オンラインの採用説明会が頻繁に開催されてます。

発達障害専門とは書いてませんが、

Kaienさん関連なので発達障害向けの求人がほとんどのようです。

 

 

就活を始める前はなんとなく「コロナ禍の影響で在宅の求人増えてるだろう」と

謎の自信がありましたが、求人を探し始めてようやく現実に気づきました。

完全在宅の求人はすごく少ない。

「在宅可」の求人は週1日2日在宅可で、後の日は出社必須とか。

 

それに、プログラミングを活かせる仕事はほとんどない。

あっても実務経験2年以上が必須であることが普通でした。

えー・・・こんなの、無理ゲーじゃないか!と、ここに来て焦り始めました。

就労移行を使える期間は2年間しかないのに、こんなはずじゃなかった。

 

  • コロナ禍で求人が減っていた
  • 完全在宅の求人が少なかった
  • 精神、発達障害向けの障害者雇用の求人は軽作業か事務系が多い
  • 未経験OKのエンジニア求人はとても少ない

 

就労移行にお世話になる前はあまり求人を調べてなかったです。

「IT求人は在宅勤務の仕事がありそうだから」と何となくイメージで

プログラミングの勉強を始めましたが、

求人を探し始めるまでこんな厳しい現実があるとは知らなかったです。

 

一般の求人においても未経験からのエンジニア転職はとても難しいです。

少し前にも書きましたが、

今のIT業界は人手不足を拗らせすぎて未経験人材を育てる余裕がなく、

求人は実務経験必須であることがほとんどです。

 

障害者雇用においてもそれは同じです。

障害者雇用だと選べる仕事は一般より少ない分、一般雇用よりも厳しいといえます。

 

完全在宅の求人も少ないです。

障害者雇用で完全在宅の求人があったとしても、

物理的に通うのが困難な身体障害者優先の求人だったり。

 

まだまだ在宅勤務の仕事は少ないです。

完全在宅のみで探そうとするなら、就職活動は早めに始めた方がいいです。

 

オンライン会社説明会

オンラインで無料で受けられるため、

主に求人サイトで検索して積極的に説明会に出席しました。

 

 

求人に応募、採用選考

ハローワークの求人以外はネットで応募しました。

求人サイトでエントリーして、その後履歴書をメールで添付。

書類選考で受かった場合はオンライン面接です。

 

外に出たくなさすぎてオンライン面接できるところだけに応募しました。

コロナ禍の影響でオンライン面接が増えていてありがたかったです。

 

面接練習してもらっていたおかげで何とか乗り切れました。

 

オンライン面接に使ったツール

企業によって使うツールは異なります。

Google MeetはGoogleアカウントの名前が表示されるので

注意が必要です。面接時はアカウント名は本名にしておきましょう。

 

就職活動の結果

応募:13社

面接:3社

採用:1社

 

完全在宅勤務の仕事限定で応募したのと、

途中でメンタルを崩して就活できなかった時期があったので

応募したのは少なかったです。

 

今思えば、完全在宅にこだわらず

もっと積極的に応募しておくべきだったかもしれません。

それくらい完全在宅の求人は少なかったです。

完全在宅にこだわると、ロクに応募すらできなかったです。

 

結局、就労移行の2年間では決まらずに

期間を延長してもらって、やっとのことで決まりました。

(延長するには自治体の審査が必要です)

 

採用された会社の待遇など

  • Webエンジニア
  • 完全在宅勤務
  • 時短勤務(週20時間以上が条件)
  • 早朝、深夜以外なら自由な時間に働ける
  • 非正規(パートタイム)

 

非正規のパートタイマーです。

障害者雇用は元々正社員の募集が少なく、

最初は非正規から始めて、勤務態度などで判断して正社員登用するのが一般的です。

パートタイムや契約社員はめずらしくないですが、やっぱり将来の不安はあります。

 

とはいえ、最初に希望していたのとほぼ同じ条件の会社に奇跡的に出会えました。

普通はこんな偶然あまりないはずです。

私が完全在宅勤務のエンジニアになれたのは

ものすごく運が良かったからだと思います。

 

未経験からのエンジニア転職は本当に厳しいので、

あえて言うならこまめに求人をチェックしていたのが良かったのかもしれません。

未経験OK完全在宅のエンジニア求人は珍しいため、

数少ないチャンスを逃さないことが大事です。

 

プログラミングなどのスキルも大事ですが、

求人を逃さないことの方が重要だと思います。

企業の方も未経験者が最初からガンガン仕事が出来ることは期待していません。

エンジニアは実務でしか経験できないことがたくさんありますので

ある程度プログラミングの基礎ができるようになったら

積極的に求人を探した方がいいと思います。

 

しかし、それでも厳しい現実が立ちはだかっていますから

希望の就職ができるとは限りません。

 

これから完全在宅のエンジニアを目指す人へ

コロナ禍以降(あるいはそれ以前から)エンジニア職への注目が高まっています。

自分の利益ばかりを考えたプログラミングスクールやインフルエンサー

あることないことを広めました。

 

  • 需要がある(需要があるのは実務経験者)
  • 高い単価(それを得るには何年も必死に勉強しないといけない)
  • フリーランスで自由な働ける(未経験からではまず無理)
  • リモートワーク(通勤必須な仕事の方が多い)

 

などなど‥それを鵜呑みにした人々が高いお金を出して

プログラミングスクールに通い、スクールの課題だけこなして

安易に就職活動をするスクール卒生が求人市場に増えました。

採用側としては、未経験者はお呼びじゃないのに矢鱈と増えたことになります。

結果として、未経験者に向けられる目はより厳しくなっています。

 

この辺の記事を読んでいただければ厳しい現実を分かっていただけると思います。

ITエンジニア採用担当者がTECH CAMP(テックキャンプ)をはねるワケ - Qiita

プログラミングスクールのメンターを辞めました - Qiita

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プログラミングの勉強をしたからといってエンジニアになれるとは限りません。

前にも書きましたが、全ての人が希望の職業に就ける訳ではないです。

それに、仮にエンジニアになれたとしてもエンジニアの仕事は楽じゃないです。

そのことは次回以降に書いていきます。

 

就職活動には運や巡り合わせも重要ですから、

エンジニアになれなかったとしてもその人のスキル不足とは言い切れないのが

辛いところです。

最終的には諦めないことが一番大切だと思います。

 

経産省がニューロダイバーシティを推進し始めたことで

これからは発達障害者のIT分野への採用に変化が出てくるかもしれません。

 

 

次回はそのニューロダイバーシティのことと、

今回書ききれなかった就活についてもう少し。